特集 高齢者の呼吸器感染症治療―症例が示すマネジメントの最前線
◉肺炎
③インフルエンザ菌
川波 敏則
1
1産業医科大学 医学部 呼吸器内科学 准教授
キーワード:
インフルエンザ菌b型
,
無莢膜型
,
インフルエンザ菌
,
肺炎
,
慢性気道感染症
,
マクロライド系薬
Keyword:
インフルエンザ菌b型
,
無莢膜型
,
インフルエンザ菌
,
肺炎
,
慢性気道感染症
,
マクロライド系薬
pp.235-242
発行日 2019年12月10日
Published Date 2019/12/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000074
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Summary
インフルエンザ菌による成人(特に高齢者)感染症は,ほとんどが非侵襲性かつ無莢膜型によるものが多い。インフルエンザ菌は,市中発症肺炎の主な原因菌であり,慢性気道感染症においても慢性安定期に下気道に定着し,増悪期の原因菌として重要である。通常は気管支肺炎を呈するが,肺膿瘍や膿胸の合併も稀であり,比較的予後良好である。しかし,全国調査において臨床株の約4割がβ-ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性(BLNAR)を有することが報告され,第一・第二世代セフェム系薬が無効であり問題となっている。
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