特集 小児の閉塞性睡眠時無呼吸症候群
2.小児における閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療
安達 美佳
1
,
鈴木 雅明
2
1東北大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科
2帝京大学ちば総合医療センター耳鼻咽喉科
キーワード:
閉塞性睡眠時無呼吸
,
終夜睡眠ポリグラフ検査
,
携帯型簡易モニター
,
OSA-18
,
動画撮影
Keyword:
閉塞性睡眠時無呼吸
,
終夜睡眠ポリグラフ検査
,
携帯型簡易モニター
,
OSA-18
,
動画撮影
pp.1337-1343
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001035
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小児の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の診断は,確定診断に加えて,治療方針にかかわる重症度診断と閉塞部位診断を行う必要がある.日常診療において,全例に終夜睡眠ポリソムノグラフ検査(PSG)を用いた正式な確定診断を行うことは現実的ではなく,保護者の訴え・問診に加え,携帯型簡易モニター,動画撮影,問診票・問診に加え,視診,必要に応じて耳鼻咽喉科での内視鏡やX線を用いた部位診断を組み合わせて臨床診断を行う.扁桃アデノイドの手術後も,症状が残存もしくは再発することも多い.また,軽症から中等の症例では,症状が季節や成長で変化する.治療後も重症度診断も繰り返し行っていく必要がある.肺胞低換気,中枢性無呼吸や睡眠てんかんなどの存在が予想される症例,持続陽圧呼吸療法(CPAP)が必要な症例では専門施設を紹介のうえ,PSGによる確定診断を行うべきである.
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