特集 小児の閉塞性睡眠時無呼吸症候群
1.小児における閉塞性睡眠時無呼吸症候群
北村 剛一
1
1東京医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野,北村耳鼻咽喉科医院
キーワード:
閉塞性睡眠時無呼吸症
,
アデノイド肥大
,
口蓋扁桃肥大
Keyword:
閉塞性睡眠時無呼吸症
,
アデノイド肥大
,
口蓋扁桃肥大
pp.1327-1335
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001034
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小児の閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)はいびきと無呼吸が主な症状であるが,年齢によって多彩な症状をきたし,成長や発達に影響を及ぼす疾患である.アデノイド肥大と口蓋扁桃肥大が原因であることが多いが,肥満やアレルギー性鼻炎,先天性疾患や神経疾患も原因となることがあり,病因と病態に合わせた適切な治療が必要である.治療は,アデノイド肥大と口蓋扁桃肥大がある重症例では外科的治療を優先する.一方,軽症〜中等症例では保存的加療を行う.Rapid maxillary expansionやMyofunctional therapyなどの矯正歯科分野での治療も適応があれば考慮する.早期の診断と適切な治療により,小児OSA症例の睡眠と成長を正常化に導くことが可能である.
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