診療
食物アレルギー患者の食物経口免疫療法による重篤なアレルギー症状
伊藤 浩明
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1あいち小児保健医療総合センター総合診療科部
キーワード:
食物アレルギー
,
経口免疫療法
,
アナフィラキシー
Keyword:
食物アレルギー
,
経口免疫療法
,
アナフィラキシー
pp.1925-1931
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000702
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食物アレルギーに対する経口免疫療法は,自然には早期に耐性獲得が期待できない患者を対象として,計画的にアレルゲンを摂取させ,閾値上昇または脱感作状態を目指す治療法である.経過中に軽微な誘発症状は高頻度で認められ,アドレナリン注射を必要とする症状誘発もまれではあるが常に想定しておく必要がある.治療を受ける患者には,治療プロトコールに対する高いアドヒアランスとともに,誘発症状に対処する十分な理解と覚悟が求められる.重症食物アレルギー患者は,日常生活において微量の誤食によるアナフィラキシーのリスクに常に曝されていることから,安全性に配慮した免疫療法の開発が強く求められている.
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