特集 小児医療における診断・治療の進歩2018
Ⅱ.治療技術
22.心房中隔欠損に対するカテーテル治療
杉山 央
1
1東京女子医科大学循環器小児科
キーワード:
心房中隔欠損
,
AMPLATZERTM閉塞栓
,
Occlutech Figulla® FlexⅡ閉塞栓
Keyword:
心房中隔欠損
,
AMPLATZERTM閉塞栓
,
Occlutech Figulla® FlexⅡ閉塞栓
pp.1771-1776
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000674
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2005年にわが国にも心房中隔欠損に対してAMPLATZERTM心房中隔閉塞栓が導入されカテーテルによる低侵襲な治療が幼児から高齢者までの幅広い年齢で可能になった.さらに2016年にはOcclutech Figulla® FlexⅡ心房中隔閉塞栓が市販され,特徴の異なる現在2種類のデバイスが使用できる.一方,カテーテル治療に適応する心房中隔欠損(二次孔型)の形態は全体の70~80%といわれており,カテーテル治療を選択するか,手術を選択するかを判断するうえで経食道心エコーによる詳細な形態診断が重要である.経皮的心房中隔欠損閉鎖術は経皮的動脈管開存閉鎖術と同様に関連学会が定める施設基準,術者基準があり専門の教育プログラムの修了が施行するうえでの条件になっている.わが国では2005年の開始から2018年5月まで累計約10,000件を超え,北海道から沖縄県まで約60施設が認定されている.最近では外科的手術数を超え全国的に普及している.合併症として損傷(エロージョン)が14例,脱落が25例報告されているが,デバイスに関連する死亡例の報告はない.
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