特集 溶連菌感染症を見直す
4.猩紅熱
山崎 勉
1
1若葉こどもクリニック
キーワード:
A群溶血性レンサ球菌
,
猩紅熱
,
東アジア
,
英国
,
発熱毒素
Keyword:
A群溶血性レンサ球菌
,
猩紅熱
,
東アジア
,
英国
,
発熱毒素
pp.1527-1533
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000628
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
猩紅熱は抗菌薬開発等により軽症化し,わが国では猩紅熱もA群溶血性レンサ球菌感染症として診断・治療されている.わが国では猩紅熱としての実数は把握されていないが,2011年頃より東アジア,英国等の猩紅熱発生動向を把握している地域において,猩紅熱の増加が報告された.これらの流行時に猩紅熱による死亡率は低かったが,流行の原因は明らかでない.わが国では,2014~2016年にかけてA群溶血性レンサ球菌性咽頭炎報告数の増加がみられた.猩紅熱に関するより広範なサーベイランスの必要性も指摘されており,他の再興感染症と同様に,診療にあたる医師に猩紅熱の臨床を再教育することの重要性も強調されている.
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.