講座
猩紅熱と泉熱
内田 三千太郞
1
1都立豐島病院
pp.6-12
発行日 1953年12月15日
Published Date 1953/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909467
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緒言
猩紅熱と泉熱とは,共に急性発疹性熱性疾患であり,いろいろの共通点を有している。泉熱は比較的近年注目され始めた疾患で,多くの場合「異型猩紅熱」と呼ばれていた。併しこの両者は全く別の疾患であり,泉熱の病原,感染徑路(一部尚不明な点もあるが)及び症状,治療法などは猩紅熱とは異つているので,防疫上からも診療看護の点からも,両者ははつきり区別をしなければならない。猩紅熱は古くから知られているが,泉熱についての知識はまだそれ程一般的になつていないと思われるので,はじめに泉熱についての歴史的なことがらにふれ,次に重要な点について項目別に両者を比較対照して説明することにする。
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