小児保健
動物とのふれあいと腸管出血性大腸菌感染症
野村 由美子
1
1独立行政法人国立病院機構弘前病院 小児科
キーワード:
腸管出血性大腸菌感染症
,
動物とのふれあい
,
感染防止対策
,
健康観察
,
速やかな対応策
Keyword:
腸管出血性大腸菌感染症
,
動物とのふれあい
,
感染防止対策
,
健康観察
,
速やかな対応策
pp.1235-1242
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000554
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腸管出血性大腸菌感染の集団発生事例は年間20数件みられる.近年は保育所においての発生が増加する傾向かと思われる.推定伝搬経路は多くは人-人感染であり,簡易プール等における感染も危惧されている.幼児や高齢者は重症化する頻度は他の年齢より高い.溶血性尿毒症症候群や脳症は重症合併症である.また重症な大腸狭窄も合併症として2015年に発生した症例のなかにみられた.また一方最近は動物からの感染の報告もある.1996年から2016年までの報告では15例みられている.動物とのふれあいやイベント,酪農体験学習,飼育している動物から等においての感染が報告された.今後動物とのふれあいの機会は増えるであろうことから,その対応について事例を提示しながら検討を加えたい.
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