内科医が知っておきたい小児科学・最近の話題・1
腸管出血性大腸菌とその合併症
五十嵐 隆
1
1東京大学医学部附属病院分院小児科
pp.155-157
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904350
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腸管出血性大腸菌:Enterohemorrhagic E. coli(EHEC)による下痢症は,わが国では少しずつ増加する疾患として近年注目されていた感染症であった1)が,1996年は岡山県や大阪府で給食による学童の集団食中毒として大発生し,患者数が1万人を超えるに至った2).一部の患者が溶血性尿毒症症候群や急性脳症を続発し,死亡例が出ている.本稿ではEHECの特徴とその合併症につき簡単に解説する.
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