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増刊号 微生物検査 イエローページ
Ⅲ章 菌種別の培養・同定方法
グラム陰性桿菌
腸管出血性大腸菌
enterohemorrhagic Escherichia coli
大西 真
1
1国立感染症研究所 細菌第一部
pp.1301-1304
発行日 2014年10月30日
Published Date 2014/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200043
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菌の基本情報
1.性状と特徴
・通性嫌気性,無芽胞,グラム陰性桿菌である.
・生化学的性状は他の大腸菌と同様.腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli:EHEC)の多くは乳糖分解性で,リジン脱炭酸酵素陽性,運動性陽性,インドール陽性を示す.
・多様なO血清型を示すが,O157,O26,O111,O103,O121,O145,O165を示すEHECが国内で注意すべき血清群である.
・EHEC O157,O26,O111は一般的には,それぞれソルビトール,ラムノース,ソルボース非発酵(または遅発酵).
・EHEC O157は一般にβ-グルクロニダーゼ陰性.
・志賀毒素〔Vero毒素(Vero toxin:VT)とも呼ばれる〕産生.以下,本稿では志賀毒素(Shigatoxin:Stx)と呼ぶ.
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