特集 思春期を診る!
Ⅲ章 移行期医療をふまえた診療の仕方─これを診ておこう・やっておこう
29 アレルギー疾患(気管支喘息・アトピー性皮膚炎)
末廣 豊
1
Y. Suehiro
1
1大阪府済生会中津病院小児科
キーワード:
アドヒアランス
,
移行期医療
,
自立支援
,
湿疹
,
バリア障害
,
保湿
,
アレルギーマーチ
Keyword:
アドヒアランス
,
移行期医療
,
自立支援
,
湿疹
,
バリア障害
,
保湿
,
アレルギーマーチ
pp.687-693
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000451
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小児気管支喘息に関しては,昨秋,ちょうど新しくJPGL 2017が改訂された1).主な改訂点は,移行期医療の考え方を導入したこと,そのことを踏まえて思春期は自立支援が大切で,自己管理できるように働きかけるつもりで最初から本人,保護者を支援していく姿勢が重要となる.
アトピー性皮膚炎は,乳児期早期の湿疹/アトピー性皮膚炎(AD)が最初で,子どものアレルギー疾患(食物アレルギー,気管支喘息,鼻炎/花粉症)ははじまる(アレルギーマーチ)ということが推定されるようになった.すなわち “アレルゲンの経皮感作” という現象が注目されている.少なくとも,乳児期早期の湿疹/ADを予防すれば,食物アレルギーには進行しないのではないか,という報告が増えつつある2)3).
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