特集 思春期を診る!
Ⅱ章 小児科医が行う思春期診療─どう診るか?どこまで診るか?
12 自閉症スペクトラム障害
神尾 陽子
1
,
全 有耳
2
Y. Kamio
1
,
Y. Zen
2
1国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
2京都府立医科大学大学院医学研究科小児科学
キーワード:
自閉賞スペクトラム障害
,
未診断
,
思春期
,
精神科的併存症
,
多職種連携
Keyword:
自閉賞スペクトラム障害
,
未診断
,
思春期
,
精神科的併存症
,
多職種連携
pp.549-556
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000434
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
発達の遅れのない自閉症スペクトラム障害児は未診断のまま,思春期以降に不登校や心身症など,いわゆる二次障害が顕在化し慢性化するケースが多い.多くのメンタルな問題は早期対応によって回復するので,身近に頼れる一般小児科医には発達障害(診断閾下も含む)とメンタルな問題についての気づきと見立てが重要である.医療における早期対応を途切れない支援につなげるためには,教育や福祉などへの連携作業または専門機関への紹介などが大きな鍵となると考えられる.本稿では,思春期を迎えた自閉症スペクトラム障害児のメンタルな健康支援ニーズに焦点をあてて,ゲートオープナーとしての一般小児科医に期待される役割について述べる.
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.