特集 思春期を診る!
Ⅱ章 小児科医が行う思春期診療─どう診るか?どこまで診るか?
11 四肢や体幹の痛み
鬼頭 浩史
1
H. Kitoh
1
1名古屋大学大学院医学系研究科整形外科学
キーワード:
スポーツ障害
,
オーバーユース
,
疲労骨折
,
骨端線
Keyword:
スポーツ障害
,
オーバーユース
,
疲労骨折
,
骨端線
pp.543-548
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000433
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スポーツ障害は腱や靱帯の付着部,骨膜,骨や関節軟骨などに繰り返しの負荷が加わることにより周囲の炎症が生じたり,組織自体の破綻をきたすものであり,骨端線が残存して力学的に脆弱な成長期に発症しやすい.上肢では野球肘,体幹では腰椎分離症,下肢では膝の慢性障害(ジャンパー膝など)やシンスプリントなどが代表的である.これら疾患の多くは,疼痛や圧痛部位が比較的限局していることが診断の助けとなる.特に,オスグッド病や有痛性外脛骨障害は理学所見のみである程度,診断が可能である.その他,大腿骨頭すべり症や足根骨癒合症など,まれで専門医の加療が必要となる疾患には注意を要する.
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