特集 よくわかる! 精神疾患対応 これ1冊―内科医と精神科医の連携のために
第3部 知っておきたい精神疾患 各論1:神経発達症
1 自閉スペクトラム症
岡田 俊
1
1奈良県立医科大学精神医学講座
pp.118-123
発行日 2024年3月26日
Published Date 2024/3/26
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000666
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Summary
1.自閉スペクトラム症(ASD)は,人生早期から認められる対人的相互作用の障害,興味・関心・活動の限局したパターンによって特徴づけられる神経発達症の1つである.
2.ASDのなかには,その特性の強さ,知的能力障害や他の精神疾患の併存の有無などによって,多様な臨床像を包含する.
3.ライフステージによって要請されるスキルは異なるが,当事者の対処能力を超えたときに不適応や精神的不調をきたし,気づきに至ることが多い.
4.小児期における医療機関は医療の需給バランスが極端に需要過多であることから診療待機が長期化しており,他方,成人では多くの精神科医療機関で対応されている実態がある.
5.かかりつけ医の役割は,ASD特性に応じた対応に工夫を続けながら,専門医療と並行してかかりつけ医としての役割を継続することである.
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