特集 思春期を診る!
Ⅱ章 小児科医が行う思春期診療─どう診るか?どこまで診るか?
5 摂食障害
内田 創
1
S. Uchida
1
1国家公務員共済組合連合会立川病院小児科
キーワード:
神経性やせ症
,
回避制限性食物摂取障害
,
再栄養症候群
,
やせに伴う身体的変化
,
子ども版EAT26
Keyword:
神経性やせ症
,
回避制限性食物摂取障害
,
再栄養症候群
,
やせに伴う身体的変化
,
子ども版EAT26
pp.503-509
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000427
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摂食障害は,さまざまなきっかけにより多因子が複合的にからみあって発症し,その分類は多岐にわたる.そのなかでも,神経性やせ症は必要とされる栄養が摂取できず,標準体重を下回って有意に低い体重となっても,やせ願望や肥満恐怖などの強迫観念により患者本人だけでは食事量や体重を増やすことが困難となる疾患である.また小児では思春期前後に発症することが多く,一般小児科医として初期対応を求められる疾患の一つである.さらに患者本人の病識が乏しいことで,治療が中断し病状が進行することも多い.そのため,小児科医が早期発見し,やせに伴う身体変化・再栄養症候群について理解して身体管理を行い,さらに体重減少・脱水症状が持続する場合には外来治療から専門科での入院治療へとスムーズにつなげていくことが求められる.
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