一般内科診療で役立つうつ病の知識-こころの問題にどう対処するか 特殊な病態への対応
摂食障害
西園マーハ 文
1
1白梅学園大学 子ども学部発達臨床学科
キーワード:
うつ病
,
神経性やせ症
,
精神療法
,
神経性過食症
,
生活指導
Keyword:
Anorexia Nervosa
,
Depressive Disorder
,
Psychotherapy
,
Bulimia Nervosa
pp.259-262
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015095434
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摂食障害には,神経性やせ症(拒食症),神経性過食症などがある.これらの患者は,自己評価が非常に低い場合が多く,うつ病やパーソナリティ障害との併存例もみられる.神経性やせ症に対しては,栄養面で具体的なアドバイスをしながら心理的対応をすることが必要であり,神経性過食症では,生活リズムを改善しながら,過食や代償行動の背後の心理的問題にも対応することが必要である.神経性過食症に対しては,認知行動療法の治療効果が報告されており,抗うつ薬である選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)も用いられる.治療動機に乏しい場合も多いため,特有の心理を理解して治療関係をつくることが必要である.また,家族への対応も重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015