特集 思春期を診る!
Ⅰ章 総論
4 思春期の患者・保護者への接し方のコツ
永光 信一郎
1
,
松岡 美智子
2
S. Nagamitsu
1
,
M. Matsuoka
2
1久留米大学医学部小児科学講座
2久留米大学医学部神経精神科学講座
キーワード:
思春期
,
面接
,
希死念慮
Keyword:
思春期
,
面接
,
希死念慮
pp.496-502
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000426
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思春期患者への接し方は,思春期心性の概念を少し学ぶことで治療者の負担は大幅に減じる.思春期の個性は,家族背景や個人の体験を元に形成されるが,その個性は思春期を通してさらに変化していく.このことを治療者が体験することで治療者の接し方のコツも増える.一方で保護者への接し方は,親子関係を重視するより,保護者自身の生き方に対する価値観,保護者自身の生育歴などを傾聴し養育に共感することが必要である.保護者の診察についても明記した本稿は,小児科医と小児科で子どもの心の臨床研修を行った精神科医によって分担執筆を行った.治療文化が異なる診療科の接し方について,対比して読んでいただくことで,思春期患者や保護者への接し方の違いや多様性について感じていただけると思う.
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