特集 日常診療で問題となる小児の機能性疾患
3.機能性ディスペプシア
熊谷 秀規
1
1自治医科大学小児科学
キーワード:
ヘリコバクター・ピロリ
,
機能性消化管疾患
,
RomeⅣ
,
小児
Keyword:
ヘリコバクター・ピロリ
,
機能性消化管疾患
,
RomeⅣ
,
小児
pp.249-254
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000365
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RomeⅣ診断基準における小児・青年期の機能性ディスペプシアは “適切な評価の後も症状が他の疾患で完全には説明ができないことを前提として,食後の胃もたれ,早期飽満感,排便と関連のない心窩部痛または心窩部灼熱感,のうち1つ以上の症状があること,これらの症状はつらくて厄介だと感じるものであること,さらにはその症状が月に4日以上あり,少なくとも最近2カ月続いていること” と定義される.診療で常に頭に入れておくべきことは,器質的疾患を見逃さないことである.不要な検査は避けるべきだが,警告徴候を示す患者に対しては,精査の機を逸しないようにする.生命に影響のない疾患だが,生活の質に影響するため適切な治療が必要である.
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