特集 日常診療で問題となる小児の機能性疾患
4.小児慢性疲労症候群の脳機能研究
水野 敬
1,2,3,4
,
渡辺 恭良
1,2,4
1理化学研究所健康生き活き羅針盤リサーチコンプレックス推進プログラム健康計測解析チーム/新規計測開発チーム
2理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター健康・病態科学研究チーム
3大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座
4大阪市立大学健康科学イノベーションセンター
キーワード:
不登校
,
functional magnetic resonance imaging
,
ドーパミン
,
報酬感受性
,
注意制御機能
Keyword:
不登校
,
functional magnetic resonance imaging
,
ドーパミン
,
報酬感受性
,
注意制御機能
pp.255-261
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000366
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3カ月以上の持続的な疲労に悩まされる小児慢性疲労症候群は,学校生活・日常生活を意欲的に送ることができず,軽作業でもすぐに疲労・倦怠感が増強され,なかなか疲労回復の兆しがみえない疲労回復機能の低下を示す.本稿では,主に機能的磁気共鳴画像法(fMRI)の脳機能イメージング法を用いて,易疲労性と(学習)意欲低下の特徴を有する小児慢性疲労症候群患児の高次脳機能を司る前頭葉と報酬感受性課題遂行中における報酬関連脳領域の賦活度評価から,慢性疲労状態における報酬感受性の低下メカニズムについて概説する.
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