綜説
タンデムマス・スクリーニングの新たな展開
山口 清次
1
1島根大学医学部小児科
キーワード:
タンデムマス
,
新生児マススクリーニング
,
障害発生予防
,
患者登録長期追跡
,
治療用特殊ミルク
Keyword:
タンデムマス
,
新生児マススクリーニング
,
障害発生予防
,
患者登録長期追跡
,
治療用特殊ミルク
pp.687-694
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000062
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わが国の新生児マススクリーニング(NBS)は₁₉₇₇ 年より全国実施されているが,₂₀₁₄ 年度よりタンデムマス(TMS)法が導入され対象疾患が拡大した.TMS 法導入に伴ってNBS の新たな展開が始まっている.TMS スクリーニング対象疾患は,種類は多いが個々の疾患は超希少疾患である.地域によっては臨床現場で戸惑うこともある.診療技術の向上,均てん化を目的として全国的コンサルティング体制,TMS 精度管理体制ができ,また患者の全数登録長期追跡体制が検討されている.また食事療法に必要な特殊ミルクの安定供給,発見された患者の予後改善,患者家族のQOL 向上のためにNBS の体制立て直しが不可欠である.
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