診療
小児の円形脱毛症の診察
大山 学
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
キーワード:
円形脱毛症
,
診療ガイドライン
,
ダーモスコピー
,
皮膚生検
,
局所免疫療法
Keyword:
円形脱毛症
,
診療ガイドライン
,
ダーモスコピー
,
皮膚生検
,
局所免疫療法
pp.695-702
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000063
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円形脱毛症は典型的には境界明瞭な脱毛斑を呈する小児科外来でも見かけることの多い脱毛症である.本症は成長期毛の毛球部を標的とし,NKG₂D+CD₈+T リンパ球を主たるエフェクターとする自己免疫疾患であると考えられている.急性期には炎症による毛包破壊の結果生じた毛幹の脆弱性による脱毛をきたすが,慢性期には休止期毛への移行に起因する脱毛が主体となることはあまり知られていない.日本皮膚科学会診療ガイドラインの推奨するアルゴリズムが病期を分けているのもこの病態を考慮している.基本的な治療の考え方だけでなく,類似の症状を呈する疾患との鑑別法,専門医へのトリアージのポイントなども含めて解説を試みた.
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