Japanese
English
特集 広範囲腱板断裂に対する鏡視下手術
広範囲腱板断裂に対する修復部を補強しての鏡視下修復術
Arthroscopic rotator cuff repair with augmentation for massive rotator cuff tears
横矢 晋
1
Shin YOKOYA
1
1広島市立広島市民病院,整形外科
キーワード:
Massive rotator cuff tear
,
Augmentation
,
Arthroscopic rotator cuff repair
Keyword:
Massive rotator cuff tear
,
Augmentation
,
Arthroscopic rotator cuff repair
pp.1029-1035
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003090
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:腱板断裂の術後には再断裂を防ぐため術後長期間の外固定が必要であり,またリハビリテーションも厳密に管理されたものが必要になる。それでも広範囲断裂の場合は再断裂をきたす可能性が高く,治療方針に難渋してきた。われわれは修復腱板の早期成熟,そして術後再断裂の予防を期待して,腱板修復に際して修復部をポリグリコール酸(PGA)シートや上腕二頭筋長頭腱を利用した補強術を行っている。また患者の生物学的治癒能力を最大限利用すべく,肩峰下滑液包内の滑膜や上腕骨頭の骨髄を修復部に導入する方法も併用している。この方法により,修復可能な比較的小さい腱板断裂では術後の早期修復腱板の成熟が期待できることがわかった。また広範囲腱板断裂の場合でも,再断裂率の大幅な減少を達成することができた。人工生体材料を用いる場合に懸念される異物反応も現在のところ発生しておらず,安全かつ有用な治療法である。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.