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特集 広範囲腱板断裂に対する鏡視下手術
大腿筋膜補強法を併用した鏡視下腱板修復術
Arthroscopic rotator cuff repair with graft augmentation
国分 毅
1
Takeshi KOKUBU
1
1国立病院機構神戸医療センター,整形外科
キーワード:
Massive rotator cuff tear
,
Graft augmentation
,
Fascia lata
Keyword:
Massive rotator cuff tear
,
Graft augmentation
,
Fascia lata
pp.1015-1022
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003087
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要旨:鏡視下腱板修復術における最大の合併症は再断裂であり,特に大・広範囲腱板断裂では再断裂率は高くなる。再断裂すると筋力の回復が不良となり,疼痛や可動域制限が持続し患者の満足が得られないことがある。再断裂予防の対策として,修復後の腱板断端へかかる張力を軽減できるよう,フットプリント内側にsingle row法(SR法)で修復した後に大腿筋膜で補強する方法(GA法)を考案し施行してきた。GA法の適応,手術手技,臨床成績,利点と問題点について,基礎的研究も踏まえ詳述した。GA法では,再断裂しなければ,腱板の厚みや状態は良好に保たれ,可動域や筋力も良好に改善し維持される。しかし,再断裂は一定の頻度で生じ,手術適応には限界もある。腱板断端の内側への引き込みが大きく,また腱板筋の脂肪浸潤も高い症例では他の術式の検討も必要である。
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