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特集 広範囲腱板断裂に対する鏡視下手術
下部僧帽筋移行術
Lower trapezius transfer for posterosuperior massive rotator cuff tears
山門 浩太郎
1
Kotaro YAMAKADO
1
1福井総合病院
キーワード:
Trapezius
,
Tendon transfer
,
Posterosuperior massive rotator cuff tear
Keyword:
Trapezius
,
Tendon transfer
,
Posterosuperior massive rotator cuff tear
pp.1023-1028
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003088
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要旨:下部僧帽筋移行術は,修復不能あるいは高度の脂肪浸潤を呈する後上方広範囲腱板断裂のうちリバース型人工肩関節置換術(RSA)の適応とならない,あるいは使用が望ましくない症例に対する新しい再建術式である。移行するにあたって肩甲棘より切離した下部僧帽筋腱を大結節まで安全に引き出すことが難しいため,僧帽筋腱断端と大結節を接続するために何らかの介在組織が必要となるが,海外では原法で用いられた同種アキレス腱が主に使用されている。一方で,本邦では同種アキレス腱の使用が難しいため,同側のハムストリンググラフトが選択肢となる。下部僧帽筋移行術は鏡視下に施行可能な術式であり,除痛においても機能改善においても良好な成績が報告されつつあり,一次修復不能の後上方広範囲腱板断裂に対する再建術式として考慮すべき術式であると考える。
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