整形外科手術 名人のknow-how
側臥位前後同時進行脊椎固定術(SPAPS法)
生熊 久敬
1
,
廣瀬 友彦
1
Hisanori IKUMA
1
1香川県立中央病院,整形外科
pp.1210-1215
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002273
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1960年代以前の脊椎固定術は,優れた固定力を発揮できるインプラントが少なかったことから自家骨移植による椎体前方支柱再建により得られる安定性を軸とした術式が多かった1)。しかし,1970年に入り椎体後方から椎弓根に挿入して固定性を得る “椎弓根スクリュー” の開発2)によって良好な固定性が期待できるようになり,それまでの前方法主体の考え方から後方法へと変貌していった。2000年初頭になると後方からの脊椎固定術では,移植骨やケージは比較的小さなサイズのものしか挿入できず,骨粗鬆の強い症例などでは前方支柱としての役割が果たせない場合があることが指摘されるようになった。それと時期を同じくして椎体側方から大きなケージを挿入する手技が登場したことにより,椎体の前方部分にアプローチする手法が見直されるようになった3)。
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