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特集 上位頚椎疾患・外傷の病態と治療
軸椎歯突起後方偽腫瘍のリスクファクターと治療
Risk factors and treatment of retro-odontoid pseudotumors
飯塚 陽一
1
,
石綿 翔
1
,
角田 陽平
1
,
本田 哲
1
,
筑田 博隆
1
Yoichi Iizuka
1
1群馬大学大学院医学系研究科,整形外科学
pp.1125-1131
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002249
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要旨:軸椎歯突起後方偽腫瘍は,環軸椎高位での脊髄圧迫による圧迫性脊髄症を起こしうる比較的まれな病変である。環軸椎に集中するメカニカルストレスに起因するもののほか,各種炎症性疾患に伴うものがあり,リスクファクターとしては,退行性疾患や先天性の歯突起低形性,関節リウマチ,透析などが挙げられる。無症候であれば経過観察でよいが,圧迫性脊髄症を呈している場合は手術適応となる。後頭頚椎固定術あるいは環軸椎固定術により偽腫瘍の退縮が期待できることが知られているが,C1後弓切除など他の術式の報告もあり,術前の全身状態や併存症,年齢なども勘案して術式を検討する必要がある。
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