Japanese
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特集 歯突起後方偽腫瘍
歯突起後方偽腫瘍—総論
General Topic of Retro-odontoid Pseudotumor
高見 正成
1
,
吉田 宗人
2
Masanari TAKAMI
1
,
Munehito YOSHIDA
2
1和歌山県立医科大学整形外科学講座
2角谷整形外科病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical University
キーワード:
歯突起後方偽腫瘍
,
retro-odontoid pseudotumor
,
総論
,
general topic
,
手術治療
,
surgical treatment
Keyword:
歯突起後方偽腫瘍
,
retro-odontoid pseudotumor
,
総論
,
general topic
,
手術治療
,
surgical treatment
pp.870-877
発行日 2018年10月25日
Published Date 2018/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200972
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はじめに
頸椎における脊髄症の多くは軸椎下高位で生じ,環軸椎高位で起こることはまれである.しかしながら,1986年Szeら53)の報告に端を発し,軸椎歯突起後方偽腫瘍(retro-odontoid pseudotumor:ROP)が圧迫性脊髄症の原因となった例が近年多く報告されるようになった.ROPの発生原因となる病態は多岐にわたり,その治療としての手術療法についても,後弓切除による除圧術のみ行うか,後方固定術を行うか,あるいはその固定範囲に頭頸移行部を含めるかどうかなどに関しての一定の見解はいまだに得られていない.
今回われわれは,最近までに得られた文献による考察を加えながら,ROPに関する病態,画像診断,手術法,成績などについて,自験例による検討を含めつつ包括的に述べることとする.
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