Japanese
English
臨床
維持透析患者における脊椎硬膜外膿瘍の特徴
Clinical feature of spinal epidural abscess in maintenance dialysis patients
前田 琢磨
1
,
井口 貴雄
1
,
古賀 敬章
1
,
圓尾 明弘
1
,
宮 秀俊
1
,
村津 裕嗣
1
Takuma MAEDA
1
1製鉄記念広畑病院,整形外科
キーワード:
Spinal epidural abscess
,
Clinical feature
,
Dialysis
Keyword:
Spinal epidural abscess
,
Clinical feature
,
Dialysis
pp.829-835
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002171
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要旨:維持透析患者における脊椎硬膜外膿瘍(SEA)の特徴を非透析患者と比較し検討した。2009~2020年にSEAに対して治療を行った12例の平均観察期間約6カ月での臨床像を透析群(4例)と非透析群(8例)に分けて比較検討した。2群ともに男性が女性の3倍を占めていたが,透析群では発症年齢が比較的若年で糖尿病の合併を多く認めた。透析群の特徴としては,発症から診断までの期間が短く膿瘍の範囲が狭い傾向を認めたが,血液培養検査で黄色ブドウ球菌の検出率が高く神経麻痺症状を全例に認めた。そのため手術治療に至る頻度が高かったが,非透析群と同様の成績が得られた。手術予備能の低い透析患者においても,SEAの迅速な診断と病態に応じて手術治療を選択することで非透析患者と同等の短期治療成績が得られていた。
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