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臨床
変形性膝関節症患者の1日平均歩数に与えるジクロフェナク結合ヒアルロン酸関節内注射とヒアルロン酸関節内注射の効果比較
Comparison of efficacy on the average number of steps per day between intraarticular injection using diclofenac combined with hyaluronic acid and hyaluronic acid for patients with osteoarthritis of the knee
戸田 佳孝
1
,
増田 研一
2
Yoshitaka TODA
1
,
Kenichi MASUDA
2
1戸田整形外科リウマチ科クリニック
2関西医療大学,スポーツ医科学研究センター
キーワード:
Osteoarthritis
,
Diclofenac
,
Hyaluronic acid
Keyword:
Osteoarthritis
,
Diclofenac
,
Hyaluronic acid
pp.837-841
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002173
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要旨:53例の変形性膝関節症(膝OA)患者を,4週ごとに3回ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム(DF結合HA)を注射する26例のDF結合HA群と2週ごとに5回従来のヒアルロン酸ナトリウム(HA)を注射する27例のHA群に無作為に分類し,効果を比較した。すべての患者には外側楔状足底挿板と歩数計を支給し,1日に6,000歩以上歩行するように指導した。その結果,注射時の疼痛による脱落例はDF結合HA群では26例中2例(7.7%)であったが,HA群では皆無であった。1日平均歩数の変化は,DF結合HA群(1,497±800歩増)がHA群(720±678歩増)に比べて有意に増加した(p=0.001)。重症度指数の改善率に両群間で有意差はなかった。DF結合HAは注射時の疼痛が強く,アナフィラキシーショックなどの重篤な副作用が報告されている。しかし,高血圧,耐糖能異常や脂質異常の合併症があり,ウォーキングを推奨されている膝OA患者に対しては足底挿板装着との併用療法が有用であると結論した。
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