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特集 肩関節拘縮(凍結肩)の診断・治療
凍結肩に対する鏡視下授動術
Arthroscopic pan-capsular release for refractory frozen shoulder
高橋 憲正
1
Norimasa TAKAHASHI
1
1船橋整形外科病院,スポーツ医学・関節センター
キーワード:
Frozen shoulder
,
Capsular release
,
Arthroscopy
Keyword:
Frozen shoulder
,
Capsular release
,
Arthroscopy
pp.1685-1692
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001974
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要旨:一般的に多くの凍結肩は理学療法にて軽快するが,疼痛が遷延し高度な可動域制限が残存する症例も散見される。われわれは6カ月以上の有症期間があり除痛が得られても,理学療法に抵抗性の高度な可動域制限を手術適応と考えている。手術は鏡視下にスタンダードな後方ポータルと前方ポータルを用いて,拘縮が超高度な症例では7o’clockポータルを用いている。腱板疎部,前下方,上方,後方,下方の順に関節包を切離する。術後は外固定せず直ちに理学療法を開始する。われわれの手術成績の報告では,術前にステロイド注射を行わず,術直前の痛みが強い症例では術後も軽度の痛みが残る傾向を認めた。特発性凍結肩では,外傷や手術後などの二次性拘縮に比べ可動域の改善が有意に良好であった。全体として術前の病態や治療経過にかかわらず,鏡視下全周性関節包切離術により術後は有意な可動域の改善を認めた。
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