Japanese
English
特集 肩関節拘縮(凍結肩)の診断・治療
凍結肩のダイナミックMRI
Dynamic MRI of frozen shoulder
笹沼 秀幸
1
,
飯島 裕生
2
,
西頭 知宏
1
,
中間 季雄
1
,
竹下 克志
2
Hideyuki SASANUMA
1
,
Yuki IIJIMA
2
1とちぎメディカルセンターしもつが,整形外科
2自治医大病院,整形外科
キーワード:
Frozen shoulder
,
Dynamic MRI
,
Abnormal blood flow
Keyword:
Frozen shoulder
,
Dynamic MRI
,
Abnormal blood flow
pp.1633-1638
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001967
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要旨:凍結肩(frozen shoulder;FS)の肩甲上腕関節周囲に出現する新生血管は炎症性変化に伴う病態の一つと考えられている。われわれは肩関節の血流を経時的に三次元化して観察できるMRI撮影を行い,「ダイナミックMRI」と称した。このダイナミックMRIで凍結肩の腱板疎部と腋窩包に異常血流・新生血管が高頻度に出現することを報告し,この異常血流をburning sign(BS)と名づけた。BSは非常に明瞭に描出されることから,ダイナミックMRIを凍結肩の画像診断のための信頼できるツールと位置づけている。さらにBSは凍結肩の治療後に減弱することから,治療効果の判定や重症度評価にも利用できる可能性がある。また,BSは凍結肩のみならず,症候性腱板断裂や外傷性肩関節拘縮にも出現することが判明し,「炎症期が存在する肩関節拘縮」に共通する所見と考えている。
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