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特集 肩関節拘縮(凍結肩)の診断・治療
関節造影検査を用いた凍結肩の評価
Evaluation of frozen shoulder using arthrography
石垣 範雄
1
,
畑 幸彦
1
Norio ISHIGAKI
1
1北アルプス医療センターあづみ病院,肩関節治療センター
キーワード:
Frozen shoulder
,
Arthrography
,
Adhesive capsulitis
Keyword:
Frozen shoulder
,
Arthrography
,
Adhesive capsulitis
pp.1625-1632
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001966
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要旨:一般的に凍結肩は理学所見による関節可動域制限で診断されることが多い。しかし保存的治療や手術的治療を行う上で重要な要素である関節包の癒着・縮小の画像評価はあまり行われていない。われわれは以前から関節造影検査を用いて関節包の大きさを評価しており,本稿では凍結肩91例をpre-rotational glide(重症)群とrotational glide(軽症)群の2群に分けて,関節包の大きさと関節可動域の関連について検討した。下方関節包の大きさは2群とも屈曲,外転,下垂位外旋および内旋の可動域に相関していた。前方関節包の大きさはpre-rotational glide群ではすべての方向の関節可動域に相関していたが,rotational glide群では相関していなかった。したがって,すべての凍結肩に下方関節包の縮小が関与しており,重症例ではさらに前方関節包の縮小も関与していることがわかった。
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