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特集 モバイル端末を用いた整形外科診療・研究
ウェアラブル端末を用いた腰痛患者の実態評価と従来評価の限界
Actual conditions of patients with low back pain and the limits of conventional evaluation evaluated using wearable trackers
井上 雅寛
1
,
折田 純久
1
,
稲毛 一秀
1
,
志賀 康浩
1
,
川崎 洋平
2
,
大鳥 精司
1
Masahiro INOUE
1
,
Yohei KAWASAKI
2
1千葉大学大学院医学研究院,整形外科学
2千葉大学医学部附属病院,臨床試験部
キーワード:
Wearable trackers
,
Low back pain
,
Objective evaluation
Keyword:
Wearable trackers
,
Low back pain
,
Objective evaluation
pp.1401-1406
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001910
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要旨:腰痛は国民愁訴の最多を占める愁訴であり,その病態を把握・解析していくことは喫緊の課題であるが,腰痛評価は患者立脚型アウトカムによる主観的評価が主であり,客観的評価に乏しいことが現状である。われわれは,IoTやデバイスの改良が進み,健康を簡便かつ経時的に評価可能とするウェアラブル端末(Micro Motionlogger[米国A. M. I社])を用いて,腰痛に伴う活動量変化に着目し,研究を行ってきた。本稿では,腰痛患者の活動量に影響する因子は何か,さらに慢性腰痛疾患に対する手術治療の経過において活動量はどのように変化していくのかを客観的に評価し,腰痛患者の活動量には社会的背景や体組成が影響すること,手術前後の活動量について主観的評価と客観的評価には乖離があることを報告した。ADL/QOL評価においてウェアラブルデバイスは有用であり,今後より発展した調査・研究が望まれる。
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