Japanese
English
特集 整形外科領域の希少疾患診療
軟骨無形成症の診断と治療
Diagnosis and treatment of achondroplasia
平良 勝章
1
,
根本 菜穂
1
,
及川 昇
1
,
町田 真理
1
Katsuaki TAIRA
1
1埼玉県立小児医療センター,整形外科
キーワード:
Achondroplasia
,
Complication
,
Treatment
Keyword:
Achondroplasia
,
Complication
,
Treatment
pp.1117-1121
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001842
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要旨:一般の整形外科医が小児整形外科疾患,特に骨系統疾患を診察することは非常にまれとなってきている。まれな骨系統疾患の中で軟骨無形性症は頻度の高い疾患である。本症は四肢短縮型の低身長を呈することは有名であるが,運動器以外に生じる様々な合併症についてはあまり知られていない。診断は診断基準を用いるが,特徴的な骨の単純X線像に注目することが大切である。また遺伝学的検査ではFGFR3遺伝子の変異を認める。運動器以外の合併症は脳外科領域では,大後頭孔狭窄,脳室拡大,脊柱管狭窄症,内科的合併症として睡眠時無呼吸,肥満,また耳鼻科,歯科領域などにも様々な合併症が生じる。治療法は成長ホルモン(GH)治療と四肢延長術がある。四肢延長術は有効であるが,長期の治療期間,高頻度の合併症,リハビリテーションの困難さなども生じるため,年齢や社会的背景も考慮し,患者,家族,理学療法士と術前に十分に話し合っておくことが必要である。
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