Japanese
English
特集 月状三角骨障害の診断と治療
月状三角骨関節のバイオメカニクス
Biomechanics of the lunotriquetral joint
森友 寿夫
1
Hisao MORITOMO
1
1大阪行岡医療大学医療学部,理学療法学科
キーワード:
Lunotriquetral dissociation
,
Midcarpal kinematics
,
Type 2 lunate
Keyword:
Lunotriquetral dissociation
,
Midcarpal kinematics
,
Type 2 lunate
pp.951-957
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001806
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要旨:手根中央関節の中で月状三角骨関節がどのようなバイオメカニクス的意義をもつのかを解説した。月状骨三角骨ユニットと有頭骨有鉤骨ユニットの関節は2軸性の楕円関節である。手関節の運動方向にかかわらず,手根中央関節において,月状骨と三角骨は常によく似た動きをする。遠位手根列の有頭骨と有鉤骨の間にはほとんど動きがないが,月状三角骨関節は平面関節でスライドするように平行移動することができる。手関節橈尺屈運動において2型月状骨に対する三角骨の動きは1型月状骨における三角骨の動きよりも大きい。有鉤骨から近位方向に軸圧がかかると三角骨は掌尺側にシフトしながら橈背屈しようとする。このモーメントが月状三角骨間靱帯,舟状月状骨間靱帯を通じて月状骨,舟状骨に伝わる。正常手関節ではこの力は舟状骨が生み出す掌背屈モーメントとつりあって手根配列を維持している。
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