Japanese
English
手術
三角骨骨腫瘍に対する手術療法で豆状骨縦割進入法を用いた1例
Surgical treatment for bone tumor of the triquetrum using a longitudinal splitting approach of the pisiform;a case report
赤木 健一郎
1
,
森谷 浩治
1
Kenichiro AKAGI
1
1一般財団法人 新潟手の外科研究所
キーワード:
Bone tumor
,
Pisiform
,
Triquetrum
Keyword:
Bone tumor
,
Pisiform
,
Triquetrum
pp.957-961
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003481
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要旨:豆状三角骨(PT)関節を形成する三角骨関節面近位に生じた骨腫瘍に対して,豆状骨縦割進入法を用いて掻爬および人工骨の充填を施行した1例を報告した。症例は30歳男性で,主訴は右手関節尺側部痛である。三角骨掌側関節面のやや近位に位置する腫瘤性病変が疼痛の原因と考えて手術を施行した。掌側から尺側手根屈筋腱を縦割し豆状骨を同定した後,豆状骨を骨鋸で縦割し,尺骨三角骨靱帯も縦割した。三角骨掌側面に陥凹部を認め,掻爬した後に人工骨を充填した。縦割した豆状骨は骨内鋼線締結法(two-dimensional interosseous wiring )による骨接合術を施行した。術後6カ月で術前の手関節痛は消失し,縦割した豆状骨はコンピュータ断層撮影(CT)で骨癒合していた。本進入法は術野の展開が良好なため確実な手術操作の遂行が可能であるが,骨切り部の癒合不全やPT関節に関節症性変化が生じかねないことへの留意が必要である。

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