発行日 2004年10月25日
Published Date 2004/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2005029225
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ハムストリングによる前十字靱帯(ACL)再建術を行った12例(男6例,女6例,平均30歳)を対象とした.再建術後の膝関節単純X線正面像における脛骨骨孔角度は66~89°であった.術後1年の前後方向不安定性は,Lachmanテスト,前方引き出しテストとも(-)が9例,(+)が3例であった.Nテストは(-)が8例,(±)が1例,(-)が3例であった.KT-2000での患健側差は,-2.0~4.1mmであった.脛骨骨孔角度との関係をみると,角度が小さいほど各テストが陰性で不安定性がなく,大きくなるにつれて陽性で不安定性を生じた症例が多かった.KT-2000については,角度が大きくなるに従って前方移動量が増加する傾向で,相関係数0.539の正相関を認めたが,有意差はなかった.徒手検査陰性群の脛骨骨孔角度は72.2°,陽性群は81.0°と有意差を認めた.次に解剖用死体の36膝(男20関節,女16関節,68~97歳)でACLの冠状面走行角度を計測した.角度は60~68°で,身長・体重との関連はなく,男性が女性よりも小さかった
©Nankodo Co., Ltd., 2004