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特集 運動器のバイオメカニクス―Cutting Edge 2021:新しい解析手法と知見
Ⅲ.関節のバイオメカニクス
MRI-3D軟骨モデルを用いた膝関節の病態解析
Knee joint pathologic analysis using MRI-3D cartilage model
渡邉 聡
1
,
林 豊彦
2
Satoshi WATANABE
1
,
Toyohiko HAYASHI
2
1新潟医療センター,整形外科
2新潟大学教育研究院,自然科学系
キーワード:
MRI
,
3D cartilage model
,
Knee
Keyword:
MRI
,
3D cartilage model
,
Knee
pp.593-600
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001715
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要旨:MRIから構築した三次元(3D)軟骨モデルを用いて膝関節の病態解析を行った。再現性の高いMRI軟骨モデルを作成するため半自動画像抽出法を開発した。これを用いて,離断性骨軟骨炎(OCD)の3Dモデルを作成し,病変部を可視化した。また円盤状外側半月板に続発するOCDの発生機序について,大腿骨外側顆部の形状が影響している可能性を示した。変形性膝関節症の発症および進行機序を解明するため,下肢アライメント変化と膝関節軟骨の接触状態の関係を解析すると,荷重によるアライメント変化とは異なる関節内での軟骨接触状態の変化が観察された。同様の手法で大腿骨遠位成長軟骨板の3Dモデルを作成し,その形態的特徴を評価することも可能であった。MRIは非侵襲的な画像検査であることからも,今後ますます応用範囲が広がると考えられ,生体内での病態解析には非常に有用なツールである。
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