発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010265985
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生後3ヵ月の男児。患者は右膝腫瘤を主訴に、精査加療目的で著者らの施設へ紹介となった。初診時、右膝前面外側に6×6cmの腫瘤がみられ、CTでは膝蓋骨の周囲脂肪組織内に一部高輝度の領域が認められた。また、MRIでは腫瘤の大部分は脂肪と等信号を示したが、内部にT1にて等~低信号、T2にて高信号、脂肪抑制画像にて抑制されず、ガドリニウムで造影される隔壁様構造を伴っていた。以上より、本症例は右膝脂肪芽腫が疑われ、腫瘍切除術を行った結果、病理組織学的に乳児線維性過誤腫であった。尚、術後4年経過現在、再発はみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010