Japanese
English
特集 超音波による骨折治療
大腿骨転子部骨折に対する治療
Therapy for trochanteric fractures of the femur
渡辺 充伸
1
Mitsunobu WATANABE
1
1江南病院,リハビリテーション科
キーワード:
Trochanteric fracture of femur
,
Low-intensity pulsed ultrasound
,
Length of hospitalization
Keyword:
Trochanteric fracture of femur
,
Low-intensity pulsed ultrasound
,
Length of hospitalization
pp.45-52
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001590
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要旨:大腿骨転子部骨折は高齢女性に多い脆弱骨折で,骨接合術が推奨されているが,術後早期からの荷重,運動負荷を求められる。また多くの症例は急性期医療機関で手術を行い回復期医療機関でリハビリテーション医療を行う地域医療連携が必要となり,回復期を含む入院期間は長期となる。したがって本骨折に対しては,転院した回復期医療機関において円滑にリハビリテーションが遂行でき,骨癒合が促進され,さらに診療報酬算定期限内に退院できることが必要となる。骨接合術後翌日より低出力超音波パルス(LIPUS)を行うことで仮骨出現までの期間が約29%短縮し,術後の荷重時痛も低減した。また骨癒合までの期間は約19%短縮した。術後翌日よりLIPUSを行うことで術後から回復期病棟を退院するまでの期間は中央値で13日短縮した。本骨折においてLIPUSは骨癒合を促進するのみならず,在院日数を短縮し,医療経済的にも有用と思われる。
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