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特集 超音波による骨折治療
新鮮骨折治療における低出力超音波パルスのアドヒアランス
Adherence of LIPUS for fracture treatment
松村 福広
1
Tomohiro MATSUMURA
1
1自治医科大学,救急医学講座
キーワード:
Fracture
,
Adherence
,
LIPUS
Keyword:
Fracture
,
Adherence
,
LIPUS
pp.41-43
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001589
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要旨:低出力超音波パルス(LIPUS)照射の効力を最大限に発揮させるためには,LIPUSが骨折部に正確かつ,毎日20分間欠かさず照射されなければならない。LIPUSを正確に照射するためには,超音波を用いて骨折部を確認し皮膚をマーキングする方法が有効である。一方,毎日欠かさずLIPUS照射を行うことには,患者のアドヒアランスが関与している。そこで手術を行った新鮮骨折症例に対するLIPUS照射のアドヒアランスの実態をLIPUS実行率として調査し,それに関与する因子について調査した。新鮮骨折76例に対するLIPUS実行率は84.9%であった。LIPUS実行率が80%以上の群をアドヒアランス良好群,80%未満の群をアドヒアランス不良群と定義し,それぞれの年齢,LIPUSの機種,LIPUS借用日数,骨癒合率を比較した。年齢のみに2群間で有意差がみられ,不良群で年齢が若かった。若年者に対しては骨癒合が得られるまで,LIPUS照射のモチベーションを保つように医師が働きかけることが必要である。
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