Japanese
English
臨床
整形外科手術操作による眼粘膜曝露の危険性
Risk of microbial contamination of conjunctival membrane of surgical staff in orthopaedic surgery
小関 弘展
1
,
梶山 史郎
2
,
砂川 伸也
1
,
松村 海
1
,
渡部 果歩
3
,
尾﨑 誠
2
Hironobu KOSEKI
1
,
Shiro KAJIYAMA
2
,
Kaho WATANABE
3
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科,保健科学分野
2同上,整形外科学
3医療法人和仁会和仁会病院,リハビリテーション部
キーワード:
Surgery
,
Infection
,
Conjunctival membrane
Keyword:
Surgery
,
Infection
,
Conjunctival membrane
pp.1701-1705
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001530
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要旨:整形外科手術操作による医療従事者の眼粘膜曝露の危険性について検討した。2名のスタッフがバイオクリーン手術室にて,人工膝関節全置換術(TKA)と人工股関節全置換術(THA)の模擬手術を行った。微粒子の飛散状況を微粒子可視化システムで観察し,床上1mの手術台周囲と器械台周囲における浮遊微粒子数を計測した。TKA操作では「ボーンソーでの切骨」時に骨切り面から著明な発塵現象を認めた。THA操作では,「臼蓋トライアルとコンポーネントを打ち込む」際に臼蓋部周囲から液体を含む微粒子が広く飛散した。検出された微粒子数は器械台よりも手術台周囲で多く,特に「TKAの切骨」で最も多かった。患者の体組織や血液を含む体液への曝露は医療従事者の院内感染源として問題視されている。執刀医は助手だけでなく,看護師,麻酔科医,見学者の眼粘膜曝露の危険性について十分に認識し,配慮する必要がある。
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