Japanese
English
腱・靱帯研究のフロンティア
(11)椎間板の形成と恒常性の維持
Formation and homeostasis of the intervertebral disc
三浦 重徳
1
,
宿南 知佐
2
Shigenori MIURA
1
,
Chisa SHUKUNAMI
2
1東京大学生産技術研究所
2広島大学大学院医系科学研究科
キーワード:
Intervertebral disc
,
Development
,
Transcription factors
Keyword:
Intervertebral disc
,
Development
,
Transcription factors
pp.1685-1689
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001526
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椎間板は,加齢や過剰な力学的ストレスにより組織の恒常性が損なわれると容易に変性症へと移行する。椎間板ヘルニアや狭窄症,側弯症など,椎間板変性疾患の治療は,ほとんどの場合,症状の軽減を目的とした切除術や上下の椎骨を癒合させる方法が中心であり,機能的な組織再生を伴う抜本的な治療法は存在しない。その主な要因の一つとして,椎間板を構成する多種多様な細胞集団の特性や組織形成機構の理解が分子レベルで進んでいないことが挙げられる。本稿では,ラメラ構造の結合組織である線維輪に焦点をあて,椎間板を形成する細胞の分化成熟や組織の恒常性維持機構について最近の知見を紹介したい。
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