Japanese
English
研究と報告
青年期強迫神経症の臨床
On Obsessive-compulsive Neurosis in Adolescence
松本 雅彦
1
,
石坂 好樹
1
,
田村 芳記
1
,
南 陽子
2
Masahiko Matsumoto
1
,
Yoshiki Ishisaka
1
,
Yoshiki Tamura
1
,
Yoko Minami
2
1京都大学医学部精神神経科
2大阪赤十字病院精神神経科
1Department of Psychiatry and Neurology, Faculty of Medcine, Kyoto University
2Department of Psychiatry and Neurology, Osaka Red Cross Hospital
キーワード:
Obsessive-compulsive neurosis
,
Juvenile type
,
Adolescent type
,
Development
Keyword:
Obsessive-compulsive neurosis
,
Juvenile type
,
Adolescent type
,
Development
pp.1113-1122
発行日 1985年10月15日
Published Date 1985/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204017
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抄録 10歳から20歳の間に発症した強迫神経症22例の臨床所見を報告した。
1)13歳以前に発症する一群と14歳以降に発症する一群と,統計グラフ上2峰性に分布する傾向が認められた。
2)前者は年少型,後者を年長型と仮称した。年少型は「退却-孤立化」という状況で発症し,強迫行為,途絶様状態など行動障害が前景に立つのに対して,年長型は「挑戦-挫折」という状況で発症し,強迫観念が症状の主要を占める傾向がある。
3)治療経験から,年少型には症状治癒にいたる例も認められ,年長型の難治性とはかなりの対照を示すことが明らかとなった。この両型の治療に対する反応の相違について,症状,病前性格,発達,家族状況などの関連から若干の考察を行なった。
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