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特集 間葉系幹細胞治療の現状と課題
脂肪由来間葉系幹細胞を用いた椎間板再生
Intervertebral disc regeneration using adipose derived mesenchymal stem cells
石黒 博之
1
,
海渡 貴司
1
Hiroyuki ISHIGURO
1
1大阪大学大学院医学系研究科,器官制御外科学(整形外科)
キーワード:
Intervertebral disc
,
Regeneration
,
Stem cell
Keyword:
Intervertebral disc
,
Regeneration
,
Stem cell
pp.1381-1388
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000644
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要旨:椎間板変性は腰痛のみならず,脊柱配列異常に伴う神経障害や脊柱後弯・矢状面アライメント不良をきたすため,椎間板再生に対する社会経済的期待は大きい。間葉系幹細胞(MSCs)を用いた細胞治療では,椎間板内への移植後に発揮される栄養作用による組織再生効果が報告されてきた。その中でも脂肪由来間葉系幹細胞(ADSCs)は椎間板治療に適した性質を持つといわれており注目されている。われわれは新規細胞治療システムとしてADSCsより作成したスキャフォールドフリー三次元組織(ADSC-TEC)の作成に成功し,椎間板再生治療へ応用した。ADSC-TECの椎間板内移植はラット椎間板髄核摘出モデルにおいて長期間にわたる機能的組織再生効果を示した。本研究の応用により,椎間板の破綻に伴う種々の疾患に対する新規細胞治療となる可能性がある。
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