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特集 股関節とその周囲のスポーツ障害
股関節周囲の疼痛に対する診察の進め方
Examination process for pain around the hip joint
山藤 崇
1
Takashi SANDO
1
1東京医科大学,整形外科学分野(アントラーズスポーツクリニック)
キーワード:
Groin pain
,
Athletes
,
Sports
Keyword:
Groin pain
,
Athletes
,
Sports
pp.943-949
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000957
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要旨:股関節周囲の疼痛を診察する際はその疼痛が関節内由来であるか,関節外由来であるか,その両方が原因であるかを常に念頭に置き診察する必要がある。触診にてスカルパ三角を中心に疼痛の起源となる器質的疾患を同定すると同時に,股関節および骨盤周囲の機能障害についても評価を行うことが望ましい。また,骨盤およびその周辺の筋腱付着部に注目して診察を行うことで,スポーツを誘因として発生する裂離骨折や繰り返しの外力で起こる筋腱損傷を正確に診断することができる。現在,ドーハ分類においてアスリートの鼠径部痛は内転筋関連鼠径部痛,腸腰筋関連鼠径部痛,鼠径部関連鼠径部痛,恥骨関連鼠径部痛および股関節関連鼠径部痛に分類されている。今後,われわれはスポーツ障害による股関節周囲の疼痛を診察する際は,ドーハ分類にてどの疾患概念に該当するのかを診断しつつ,必要な画像検査にて適格な診断を行うことが求められる。
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