発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012359095
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症例1(45歳女性)。左大腿上方・後側部痛を主訴に近医を受診、骨化性筋炎を指摘され、著者らの施設へ紹介となった。X線所見より外側広筋筋膜付着部石灰性腱炎が疑われ、経過観察が行われ、疼痛と圧痛は消失したが、臨床経過および初診1ヵ月後のX線所見より本症例は大臀筋腱の付着部臀筋粗面部の石灰性腱炎と診断された。症例2(47歳女性)。右鼠径部痛を主訴に受診となった。X線側面像で下前腸骨棘の前方に石灰化様陰影が認められたが、4日後より痛みはなくなり、3週経過の再診時のX線では石灰化陰影は消失していた。石灰化様陰影の部位から本症例は大腿直筋の石灰性腱炎と考えられた。症例3(52歳男性)。誘因なく左臀部~大腿痛が出現し、歩行困難となった。X線で両側大転子頂点に1~2cm大の石灰化様陰性を認め、圧痛のあった大転子先端部周辺にトリアムシノロン10mgと局所麻酔薬を注射し、鎮痛薬を処方した。その結果、翌日より疼痛は消失した。尚、疼痛消失後のX線像は得られなかったが、その臨床像より本症例は左中臀筋腱石灰性腱炎と考えられた。
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