Japanese
English
特集 がんロコモの展望
がん治療における脊椎外科の役割
-―転移性脊椎腫瘍を中心に―
Surgical strategy for spinal metastasis
磯貝 宜広
1
,
船尾 陽生
1
,
石井 賢
1
Norihiro ISOGAI
1
1国際医療福祉大学医学部,整形外科
キーワード:
Spinal metastasis
,
Palliative surgery
,
Minimally invasive spine stabilization(MISt)
Keyword:
Spinal metastasis
,
Palliative surgery
,
Minimally invasive spine stabilization(MISt)
pp.895-900
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000937
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:脊椎は転移性骨腫瘍の最多好発部位であり,強い疼痛と神経麻痺によりQOLを低下させ,がんロコモを引き起こす大きな原因の一つである。がん治療の進歩に伴い患者の生命予後が延長していることから,手術治療を契機としたがんロコモ改善のため脊椎外科にかけられる期待は増してきている。近年ではMISt(minimally invasive spine stabilization:最小侵襲脊椎安定術)に代表される脊椎手術の低侵襲化が,特に姑息的手術の治療成績向上に効果を上げている。しかしこれまでの評価法は生命予後に着目したものがほとんどであり,周術期合併症の評価については十分とは言い難い。保存療法も骨修飾薬を中心に有効性が向上しており,やみくもに手術適応を拡大するのではなく,診療科横断的な時代に合った新たな手術適応の構築が急務である。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.