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特集 がんロコモの展望
がんロコモにおける骨軟部腫瘍専門医の果たす役割
Role of orthopaedic tumor surgeons for locomotive syndrome in cancer patients
山本 憲男
1
,
土屋 弘行
2
Norio YAMAMOTO
1
,
Hiroyuki TSUCHIYA
2
1金沢大学大学院,先進運動器医療創成講座
2同上,整形外科学講座
キーワード:
Orthopaedic tumor surgeons
,
Locomotive syndrome
,
Cancer patients
Keyword:
Orthopaedic tumor surgeons
,
Locomotive syndrome
,
Cancer patients
pp.887-894
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000936
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要旨:がんは今や国民的疾患であり,がんに対する意識も少しずつ変化しており,がんの治療に生活すべてを費やすのではなく,がんと共に働き,がんと共にいかに自分の人生をより良く過ごしていくのか,といったことも重要なテーマとなっている。そして,運動器機能の維持はその基盤を支える重要な要素である。これまでがん治療では,ロコモという概念はがんの治療という大義名分の中でおざなりにされてきた。がん患者に存在するロコモティブシンドロームに光をあてようとするがんロコモでは,運動器の専門家であるすべての整形外科医が積極的に参加していくことが重要である。骨軟部腫瘍を専門とする整形外科医には,一般整形外科医が安心してがんロコモに取り組んでいけるよう,院内・院外での転移性骨腫瘍に対する教育・啓発活動を行うと同時に,骨転移キャンサーボードをはじめとしたコンサルテーションシステム構築と,地域内での円滑なコミュニケーションづくりを行っていくことが求められている。
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