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特集 脊椎脊髄外科の最近の進歩
Ⅱ.各種疾患に対する治療法・モダリティ
低侵襲手術
内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術(MED)と内視鏡下椎弓切除術(MEL)
Basic techniques of microendoscopic discectomy(MED)and microendoscopic laminotomy(MEL)
佐々木 真一
1
,
大川 淳
2
Shinichi SASAKI
1
,
Atsushi OKAWA
2
1練馬総合病院,整形外科
2東京医科歯科大学,整形外科
キーワード:
Less invasive surgery
,
Microendoscopic discectomy
,
Microendoscopic laminotomy
Keyword:
Less invasive surgery
,
Microendoscopic discectomy
,
Microendoscopic laminotomy
pp.651-659
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000883
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要旨:内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術(microendoscopic discectomy;MED),内視鏡下椎弓切除術(microendoscopic laminotomy;MEL)に代表される内視鏡下脊椎手術は,その侵襲の小ささから,入院期間の短縮や早期社会復帰が可能となる術式で,2016年にはMEDは7,027件,MELは4,414件と,本邦で広く施行されている。さらに近年,光学機器や映像技術などの手術支援機器の高性能化が進んでいる一方で,内視鏡下脊椎手術は,25°斜視鏡像と直径16mmないしは18mmの円筒型レトラクター内という限られた視野での操作が求められるため,険しいlearning curveが存在する。的確な解剖学的ランドマークを確認しながら,十分な骨切除のもとに黄色靱帯切除,硬膜管,神経根の同定を行うことが,安全な手術遂行のために重要である。筆者が行ったMED,MELの1椎間あたりの平均手術時間はそれぞれ59分,75分,平均出血量は10ml,19mlであり,術後平均入院期間は5.3日,6.4日と短く,また臨床成績も良好であり,手技に習熟することで,MED,MELは低侵襲脊椎手術の有用な術式となりうる。
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